新築の外構造園工事のご依頼で、「旧宅の昔ながらのポストの再利用」「新築の建物に合わせた色彩設計」「管理できる範囲の植栽」「芝生のお庭」といったことが主なご希望でした。
その中でも一番のデザインの肝となったのが、駐車スペースとお庭スペースを区切るフェンスでした。当初は木目調のアルミなども候補にありましたが、加工の自由度が少ないため、最終的には当社の得意とするウリン材を使ったウッドフェンスになりました。さらに、昔ながらのポストに合わせて、前後に互い違いに縦張りした昔の板塀のようにして欲しいというご希望がありましたが、予算の都合もあり、門塀の部分のみを縦張りにして、他はシンプルな横板張りになりました。もう一つ、前後張りのフェンスですと、完全に光を遮ってしまい、お庭側の芝生の生育に支障をきたすということもあるので、横板フェンスをおすすめしました。
この縦張りの門塀にはいくつかの工夫が含まれております。一つは横板張りをクランクさせることで、門塀の裏に植栽スペースをつくり、緑と奥行感を演出しています。もう一つは懐かしさをより醸し出すために、ポストに合うようライトにエイジング塗装を施しております。100Vライトやメーカーを問わなければ、アンティークな雰囲気のものもあるのですが、今回はエクステリアメーカーのタカショーの12Vライトシステムで、植木のスポットライトやアプローチのポールライトなどを統一しているため、ちょうどいい雰囲気のものがありませんでした。そこで、今回は当社でオリジナルのエイジング塗装をしたという訳です。実はこのライトとインターホンの配線も非常に細かい加工を施して、裏側からでも配線が見えないような工夫もしております。
このエイジング塗装については下記URLのブログでご紹介しておりますのでご覧ください。
http://teijuen.co.jp/blog/1411/
その他、玄関までの奥行きを利用して、緩やかなスロープのアプローチにすることでバリアフリーを実現していたり、部屋からの出入りとしてのウッドデッキだけでなく、立水栓や室外機カバーもオリジナルでウッド製作したりと色々な要素を盛り込んで工事を行いました。